早期不妊手術のすすめ♪

先日、3~4か月齢で体重が1.5kg前後の仔猫の不妊手術をしました。

日本で不妊手術は生後6か月齢前後でするのが一般的になっていますが、メス猫の場合早くて4か月齢ぐらいで発情を迎えてしまうため、6か月齢になる頃には出産してしまう可能性があります。

アメリカでは生後8週齢から16週齢の性成熟前に不妊手術をする早期不妊手術(early spay and neuter)が普及しており、不妊手術専門の獣医師たちも早期不妊手術を広める活動を積極的に行っています。

Feline Fix by Five

早期不妊手術をすることでアニマルシェルターから譲渡される前の不妊手術が可能となり、譲渡後の不要な繁殖を防ぐことができます。

 

早期不妊手術を実際にやってみて思うことは、仔猫の場合脂肪が少なく、血管も未発達なため出血も少なく、成猫よりも手術が簡単で安全であるということです。そのため麻酔の量も少なく麻酔時間も短時間で済み、代謝も早くすぐに麻酔から回復して2時間後には遊んだりご飯を食べ始める仔猫もいます。

また性成熟前に不妊手術をすることで、乳腺腫瘍のリスクが減るばかりでなく性成熟の時期から発現する尿マーキングなどの問題行動も減らすことができます。そして誤って繁殖することがなくなるため、生まれても行き場のない不幸な命を減らすことにもつながります。

早期不妊手術よる下部泌尿器疾患や長骨骨端軟骨の閉鎖などのリスクも耳にすることもありますが、どの文献にも明確な根拠が示されていません。

不妊手術をする時期を先延ばしにして、意図せず仔猫が産まれてしまったり、乳腺腫瘍や子宮蓄膿症になってしまうリスクを考えれば、早期不妊手術は猫にとっても過剰繁殖問題を解決する上でも大変有効です!ぜひ、日本でも譲渡前の早期不妊手術を広めていきたいと思います!

※写真の仔猫は手術後すぐにごはんを食べ始め、遊び始めていました♪

 

 

 

 

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